上気道感染症(かぜ、コロナ、インフルエンザ)

 上気道感染症は鼻やのど、気管にウイルスなどが感染して炎症を起こす病気です。発熱や咽頭痛、鼻水、咳が主な症状としてみられます。かぜやインフルエンザ、コロナが代表的な病気として挙げられます。

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かぜ(かぜ症候群)

 かぜは様々なウイルスを原因とする急性の上気道感染症です。感冒や急性上気道炎という呼び方もあります。
 かぜの原因として最も多いのがライノウイルスで、他にもRSウイルスやアデノウイルス、エンテロウイルス、ヒトメタニューモウイルスなども原因となります。
 かぜの診断で注意が必要なのが、別の病気が症状の原因となっていないかどうかです。コロナやインフルエンザは症状だけでは区別がつきません。
 また肺炎や腎盂腎炎、髄膜炎、扁桃炎といった重症化しやすく抗生物質が必要な感染症の可能性に注意が必要です。

インフルエンザ

 インフルエンザはかぜと比べて症状が強いことが多いです。また高齢者や基礎疾患がある方は重症化するリスクがあり注意が必要です。
 合併症として最も多いのが肺炎で、数日経過してから細菌による肺炎を引き起こします。
 診断には抗原検査が行われますが、インフルエンザであっても陽性に出ないこともあります。
 治療として発症後48時間以内に抗ウイルス薬を服用すれば、症状の期間の短縮や重症化の予防が期待できます。

コロナ(COVID-19)

 2020年に新型コロナウイルスがパンデミックとなり数年が経過しました。当初よりも重症化するリスクは低下しましたが、感染力が高く現在でも要注意の感染症です。
 特に高齢者や基礎疾患のある方は、感染後に大きなダメージが残る危険性があります。また若い人でも罹患後の症状が長く続くことがあります。
 あらい内科クリニックでは抗原検査を行っております。重症化のリスクが考えられる方には、重症化を抑える抗ウイルス薬を処方させていただきます。

上気道感染症(かぜ、コロナ、インフルエンザ)の予防

 インフルエンザやコロナに対しては、ワクチンを打つことで発症の予防や死亡率の低下に一定の効果があります。特に高齢者や基礎疾患がある方に接種が推奨されます。
 かぜやコロナ、インフルエンザの感染予防のための対策は共通していて、マスクや手洗い、人ごみを避けることが有効です。
 日常生活の過ごし方も重要です。寝不足では感染症のリスクが高くなるため、睡眠時間を確保します。また適度な運動をすると、かぜをひきにくくなります。


 

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